野沢尚「呼人」を読む。

呼人 (講談社文庫)

呼人 (講談社文庫)

設定がいいよね。あと、冷静なようで冷め切らない熱さだったり、ストーリーの壮大さだったり、続きが気になってぐいぐいと一気に読んでしまった。秀逸だったのは、厚介の地雷原の一連の語りと、呼人がアメリカの田舎の波打ち際でぼくは生きたいんだと叫び続けるあたり。そこで前半のクライマックスが終わり、後半は少々だれ気味。最後を期待したんだけど、そこもありがちに終わる。ちょっと惜しい。