松岡圭祐「イリュージョン:マジシャン第Ⅱ幕」を読む。

本屋のおねーさんに騙された。いやおねえさんは悪くない。この本の裏面説明文に惹かれ、おねえさんに「第Ⅰ幕はあるんでしょうか?」と聞いたところおねえさん、親切に検索してくれて「ありません。第Ⅱ幕というのはタイトルの一部じゃないでしょうか」とのこと。信用して買って帰って中を読んだらどう見てもこれより前になんらかのストーリーがあった模様。やられたぞ。著作リストを見たら「千里眼 マジシャンの少女」というのが……おそらくこれだったのでしょう第Ⅰ幕は。タイトルを変えるとは思わなかったヨ。
内容は、人生のちょっぴり裏街道ストーリーが大好きな私には大変面白かったです。主人公の身勝手な考え方に全く同情も同意も出来なかったり、なによりも最後の結末に相当納得いかないものはあるのですが、万引きGメンで主人公がのし上がっていくくだりは、かなりご都合主義ではあるものの、大変楽しく読みました。