SPITZ JAMBOREE TOUR "あまったれ2005" @NHKホールに行ってきました

Tシャツと携帯電話フィルタ

なんて言えばいいんでしょう。とにかく最高でした。
正宗さんの少しかすれて伸びる声が唯一無二のものであること、崎ちゃんのドラムの正確さと手数の多さと絶妙のニュアンス、ふと気づけばうねるメロディを奏でているやたらカッコイイ田村さんの男気ベース、てっちゃんの繊細なギターと面白いトーク。そして勿論キーボードの久慈さんも含め、歌、演奏、メロディ、歌詞、スピッツを形成するあらゆるすべてのものがあまりに上質であることに気づかされます。押し寄せる音の波があまりに圧巻で心地よい。陶酔。音って波動なんだね(ぼうっとしてもう何かヤバイ状態)愛のことばと青い車と渚とシュラフが聞けただけでもうあと5000円だって払える。本当だ。そして目の前のSpitzbergenの入会案内書をにらみ、今入会して後半のツアーの先行発売をとろうか迷っている私です。それより先にオンラインメンバーかな。
以下はMCうろ覚え書きなぐり(精度は保障できません)
草「今日は来てくれてありがとう!」客「いえーーい!」草「二階席ー!」二階「いえーーい!」草「三階席ー!」三階「いえーーい!」ここで草野さんコール&レスポンスをやめてしまう。一階の客「一階はー?」草「え?」一階「一階はー?」草「一階はほら、見えてるからさ」ここで一階席の女の子「やってー!」「やってー!」と叫びだす。と、テツヤさんマイクに近づき「女の子がヤッテとか言うんじゃない!(シャウト気味に)」これすごい面白かった。
草「今日は雨の中ありがとう……雨ふってる?」客「やんだー!」草「やんだ? 春ですね。春と言えば、花粉症。鼻水がね、出ますよね。そこでちり紙をさっと差し出してくれたりする人と恋が生まれるかもしれませんよね」テツヤ「ティッシュ配りだったらどうするの?」草「え?」テツヤ「ティッシュ配りのお兄さんだったらどうするの」草「それは……ご利用は計画的に」草「これ以上ゆるくならないうちに曲行きます」確かにゆるーいMCで草野さんがよくわからないこと喋ってるイメージばかり残ってる。
草「春ですね」今日の草野さんはやたら春にこだわる。草「春と言えば一つ思い出がありまして……昔、上京した時、国分寺の風呂なしアパートに住んでいる友達がいたんだよね。その友達のアパートがこう、カンカンカンって登る階段で、俺がそこに遊びに行ったときに、階段から落ちたんです」客「えーー」草「降りようとした時に、こうズダダダダっと落ちて、すごく痛くて、尾てい骨のあたりから血が……」客「えーー!!!」草「でもあの、悪いことの後には必ずいいことがくると思い込むようにしてるので、その時も、ああこれできっといいことあるぞ、と思いこんで乗り切りました!」草「なんかちょうどいい感じの話題だった……」と言いながら次の曲「アパート」へ。
草野さんが原宿へ行った話。草「俺、上京してきた時に、18歳の時にあの噂の原宿には行っとかなくちゃと思って、行ったことがあるんですよ。だけど、竹下通りのあの人ごみに圧倒されて、自然と代々木公園の方に歩いてきてしまって」客ややうけ。草「だけど、それじゃダメだと思って、原宿に行かなくちゃと思ってですね。今スヌーピーのお店があるところ、あそこには昔露天がぱぱぱっと並んでたんですよ。そこに行って、1000円の大きなペンダントとしましまのベレー帽みたいなのを買って、それつけて、帰りましたよ」
アンコール中、メンバー紹介。草「ベース、田村アキヒロ!」しばしの歓声の後、田「……田村です。こないだ、佐野市っていうところでライブをやったんですが」草「栃木県の」田「栃木県の。そこはドラムの崎ちゃんの出身地なんですけど、アンコールが『さーきやま、さーきやま』って……」田「今のアンコールは普通だったので俺ら普通に出てこれたんですけど、その時はうーん出て行っていいのかなあ……って」田「あとスタッフさんがタクシーに乗って、打ち合わせをしながら乗ってたのね。そうしたらタクシーの運転手さんが『今日は崎山さんのライブがあるんですよね!』って言うんだよ。スピッツのライブじゃなくて崎山さんのライブ!」田「だから崎ちゃん市長選挙出ればいいのにって言ってて、きっと挨拶は『(ちょっと低い声で)どうも、崎山です……』……なんだっけ!?」←言おうとしていた続きの台詞を忘れたらしく、ええと、あの歳の方に言うのは間違っているとは思うのですが、ひじょーにかわいかったです。草「きっと演説の時もこう後ろからすーっとマイクが出てくるんでしょ」普段崎ちゃんがコーラスをするときは、崎ちゃんの真後ろからすーっとマイクが出てくるんです。草野さんうまい! 田「まああの、崎ちゃんのこの事件は俺にとってみんなにどうしても伝えたかったことということです!」
草「キーボード、クージー!」久「どうも久慈です。皆さん、さっきやった曲がテイタム・オニールという曲だということはご存知でしょうか?」客拍手。最新アルバムの曲を知らないわけないよ! 久「先ほど楽屋でてっちゃんがティータイム・オニール、と言い間違えてました。噛みまくりのてっちゃんが間違えてました。これを皆さんにちくっておこうと思います。ありがとうございました」
草「ドラム、崎山龍男に清き一票を」崎「どうも崎山です。(お辞儀するふりをして、シンバルにがっしゃんと頭ぶつけるネタ)よっし、これで主婦層のハートをがっちりゲット。あのー、俺、昔、パールってドラムメーカーのサマー強化合宿に行ったことがあるんですね。そこで、ドラム勝ち抜き合戦というのがあって、ドラムバトルで勝ち抜いていくんです。勝ち抜きというからには、当然、こう激しいドラムプレイを期待されているわけじゃないですか。でも当時下手だった俺は普通にやっても勝てないと思って、それで、ネタに走った」草「今みたいな」崎「そう、ネタに走って、生徒には馬鹿ウケだったよ。それで俺、優勝しちゃったんですよ!」草「ネタで!」崎「次の年から、その合宿ではドラム勝ち抜き合戦はなくなってました」草「みんながネタに走ったらしょうがないよね。椅子に頭ぶつけるとか」崎「そうだ昔、15年前ぐらい前のライブで、椅子を叩くというネタをやって、テツヤに『いよぉーーっ』って言ってもらって、ポンッ、と叩くという」ここで崎ちゃんそれを実演。座ってた丸椅子を顔の横に持ち上げて、ポン、と叩くと同時にバスドラを鳴らす。草「でもその時、いきなりやったから照明さんと打ち合わせしてなくて崎ちゃんにライトあたってなかったんだよ。暗闇の中で」テツヤ「俺が『いよぉーっ』って言ってるから俺にライトあたってて、崎ちゃんは暗闇の中」草「打ち合わせしてないとそうなるよね」
草「ギター、テツヤ!」テツヤ「どうも、インリンオブジョイトイです」客微妙な反応。テツヤ「ジョイトイです」草「今、インリンオブジョイトイですって言った時に、お客さんから『やってー!』っていう反応が……」草野さんとてっちゃん、やるのか? と微妙に笑ってる。横から田村さんが口を挟んだらしく、テツヤ「田村、余計なこと言うな!」テツヤ「(唐突に)いやあでも成長したよね! 草野成長したよね!」 意味わからず客席ざわざわ。テツヤ「はい、いい感じにシーンとしてきましたね」 これ絶妙のタイミングで面白かった。
テツヤ「ボーカル、草野正宗!」草「どうも、今日は本当にありがとうございます。もう人生の半分くらいスピッツやってるんですが、今日ここが、今日ここが新たなスタートだと思って、がんばりたいと思います。とにかく続けていきたいと思います。売れなくなって、代々木公園とかでアコギで弾き語りやってるかもしれませんけど、とにかく、続けていこうと思います。これからもよろしくお願いします」
あと番外。面白かったお客編。曲の合間にメンバーの名前を叫んだりしますよね。曲が終わってシーンとなった瞬間に「正宗大好きー!」これは普通なんですが、今日はすかさず「あたしもー!!」と叫び返した人がいて、思わず客席からも笑いが漏れていました。客席内コール&レスポンスかよ! あなたが今日のお客のMVP。
ああもう、なんというか感動した。草野正宗の声は他にないし代わりもきかない。楽器隊の演奏はあまりに圧巻でもう言葉がない。大好きだ。スピッツ
画像は、ツアーグッズのTシャツ(パープル)Sサイズと、赤いのが携帯電話用フィルターです。