スティーブン・キング「幸運の25セント硬貨」を読む。

文庫、帯のあおり文句「ホラーだけだと思ったら大間違い！」
あの……どれもこれも十分ホラーに読めるんですが嘘ですかそうですか（泣）

スティーブン・キングで一番好きなのはいまだに、刑務所のリタ・ヘイワース（ショーシャンクの空に、として映画化されたもの）です。私は映画より先に原作を読んだので、原作のラストで打ち震えたね。もしかして映画だけ見ると、ちゃんとレッド視点で撮られているとはいえ、アンディが主役なんだと思う人もいそうだけど、このストーリーの主役はレッドなんですよね。ある意味アンディーは無実の罪を被せられ虐げられながら、それをひっくりかえした無欠のヒーローだ。だけどレッドは違う。犯罪者だし、多少賢くて気がきくだけの普通の人で、ましてや最後は老人だ。その一般人がラストで持つことができた圧倒的な「希望」
胸が熱くなりますね。それが好き。

グリーン・マイルもスタンド・バイ・ミーも好きだけど……スティーブン・キングはホラーじゃないほうが好きな私は邪道ですか。
だって怖いよ。シャイニングなんか読んだあと夜が怖かったよ。